ひとりでふらりと旅に出たくなる時があります。誰にも気を遣わず、ただ自分の“好き”に正直になれる時間。そんな女性ひとり旅にぴったりなのが、東北・宮城県。
ジューシーな牛たんに舌鼓を打ち、波の静かな松島で海を眺め、湯けむりに包まれながら誰にも話しかけられない温泉時間を楽しむ――そんな、ちょっと贅沢な“わたしだけの旅”が叶う場所です。
宮城は、季節によって旅の表情が変わる場所。桜が咲き誇る春、紅葉に染まる秋は、ひとり旅にぴったりの静けさと心地よさがあります。にぎやかな街も、静かな山里もある宮城県。この記事では、そんな宮城を縦断するように巡る、モデルプランをご紹介します。
【1日目:仙台で“味わうひとり旅”をスタート】
東京駅から東北新幹線で約1時間半。仙台駅に到着したら、まずは名物「ずんだシェイク」でひと息。甘さ控えめで枝豆の香りがふわっと広がる味は、旅の始まりにぴったりの一杯です。
おすすめは、仙台駅3階にある「ずんだ茶寮」。新幹線改札の近くにありアクセスも便利。定番のずんだシェイクはもちろん、ロールケーキなどのスイーツも人気です。
アーケード街では、小さな雑貨屋さんやカフェが立ち並び、ひとりでも楽しめるおさんぽコースに。旅先でのお気に入り探しは、ひとり旅ならではの贅沢。
ランチはやっぱり牛たん。仙台には老舗や人気店が豊富で、厚切りでもやわらかい牛たんとテールスープの組み合わせは間違いなし。
おすすめは、仙台駅直結の「牛たん炭焼 利久 仙台駅店」。炭火の香ばしさとジューシーな厚切り牛たんは、まさに本場の味。また、老舗の「味の牛たん 喜助 エスパル仙台店」では、塩・味噌・タレの3種が味わえるミックス定食も人気です。
午後はケヤキ並木の美しい定禅寺通でのんびり過ごし、夕方には秋保温泉へ。渓谷沿いの静かな宿や、露天風呂付きのお部屋など、女性一人でも安心して泊まれる施設が充実しています。
🚐 定禅寺通から秋保温泉への行き方
定禅寺通りでのんびりした午後を過ごしたら、秋保温泉へは仙台駅から路線バスで約50分。
仙台駅西口バスターミナルから出ている「宮城交通バス 秋保温泉行き」に乗れば、秋保温泉郷まで1本でアクセス可能です。
降車は「秋保温泉湯元」バス停が目安。宿によっては送迎サービスがある場合もあるので、事前に確認しておくとスムーズです。
■ ずんだ茶寮(仙台駅・ずんだシェイク元祖)
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場所:仙台駅 3階「新幹線中央改札口」そば(おみやげ通り内)
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ポイント:枝豆の風味がしっかり感じられる「元祖ずんだシェイク」。甘さ控えめで飲みやすく、旅の始まりにぴったり!
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おすすめメニュー:ずんだシェイクMサイズ、ずんだロールケーキ
■ 牛たん炭焼 利久(りきゅう)仙台駅店
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場所:仙台駅 3階 牛たん通り内
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ポイント:厚切りジューシーな牛たんが定番!全国展開もしているが、やはり仙台本場の味は別格。
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おすすめメニュー:牛たん定食(塩味)、とろろ付きも◎
■ 味の牛たん 喜助(きすけ)エスパル仙台店
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場所:エスパル仙台地下1階(仙台駅の駅ビル)
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ポイント:創業50年以上の老舗。タレ漬け牛たんも美味しいと評判で、女性ひとりでも入りやすい雰囲気。
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おすすめメニュー:牛たん定食(タレ・塩・味噌のミックス)
【2日目:松島で“海と歴史に癒される時間”】
朝は宿の温泉で体を温めてから、宮城の地元食材が並ぶ朝ごはんを味わいましょう。
JR仙石線で松島へ向かい、到着後は遊覧船に乗って松島湾をめぐるのがおすすめ。大小260の島々が浮かぶ光景は、まるで水墨画のような美しさです。
その後は瑞巌寺や円通院といった歴史ある寺院で、苔むした庭や静かな境内を楽しむ時間を。写真だけでは伝わらない“静けさを味わう旅”がそこにあります。
ランチは塩釜へ足を延ばしてお寿司を。市場もあり、新鮮な魚介が楽しめます。
(塩釜までは仙石線で仙台方面に戻ります。)
おすすめは、ミシュランにも掲載された名店「すし哲 本店」。職人技が光る美しい握りは、見た目にもごちそうで、ひとりでじっくり味わうにはぴったりの贅沢な時間です。
もう少しカジュアルに楽しみたいなら、塩釜水産物仲卸市場内の「仲卸食堂」へ。自分で好きなネタを選んでのせる“勝手丼”スタイルは、選ぶ楽しさもあり、女性ひとりでも気軽に利用できます。
夜は作並温泉へ宿泊。
秋保温泉から松島への行き方
秋保温泉から松島へ向かうには、まず仙台駅まで戻るのが一般的なルートです。宿から送迎バスや路線バスで仙台駅西口まで移動(約50分)。そこからJR仙石線に乗り換え、約40分で 松島海岸駅 に到着します。合計で1時間半〜2時間ほどの移動時間を見込んでおくと安心です。
秋保温泉から作並温泉への行き方と温泉地の違い
一泊目の秋保温泉と二泊目の作並温泉は、どちらも仙台市郊外にある温泉地ですが、距離的には車で約30〜40分と比較的近く、雰囲気はそれぞれ異なります。
秋保温泉は旅館やホテルの規模が大きく、観光地として整備されているのが特徴。一方、作並温泉は山間の静かな湯治場の雰囲気があり、自然の中でのんびり過ごしたい人にぴったりです。
移動は、いったん仙台駅まで戻ってからJR仙山線に乗り換え、「作並駅」で下車(約40分)。駅からは送迎バス付きの宿も多いので、事前に確認しておくのが安心です。木のぬくもりを感じられる宿や、浴衣で過ごせる心落ち着く宿など、静かに過ごせる空間が広がっています。
寿司哲
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ポイント:ミシュラン掲載歴もある高評価の寿司店。新鮮なネタを丁寧に握った上品な寿司は、ひとりでも特別な時間を楽しめる。落ち着いた雰囲気のカウンター席があり、女性ひとりでも入りやすい。
■ 仲卸食堂(塩釜水産物仲卸市場内)
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ポイント:市場内で新鮮なネタを選んで自分だけの海鮮丼を作れる「勝手丼」が人気。手頃な価格でボリューム満点、ひとりでも気軽に楽しめるローカル感たっぷりの食堂。
【3日目:白石の城下町で“歴史と温泉のしめくくり”】
旅の最終日は、JRで白石方面へ。小さな城下町・白石では、白石城や武家屋敷通りなど、街歩きで江戸時代の面影を残す風景が楽しめます。
蔵王連峰を遠くに望む自然の中で、歴史と静けさを感じながら散歩を楽しむのも◎
余裕がある人はバスで遠刈田温泉に行って足湯とスイーツを楽しんで、旅のしめくくりに。仙台味噌や鳴子こけしなど、おみやげ選びにもぴったりのアイテムが揃っています。
作並温泉から白石への行き方
作並温泉から白石方面へは、いったん仙台駅まで戻るのがスムーズです。宿から作並駅まで送迎バスまたは徒歩で移動し、JR仙山線で仙台駅へ(約40分)。その後、JR東北本線または東北新幹線に乗り換えて白石駅・白石蔵王駅へ向かいます(所要時間約30〜40分)。
ゆったり移動するなら在来線、早めに着きたい場合は新幹線の利用もおすすめです。
【おわりに】
静けさに癒され、美味しいものを味わい、温泉に心も体もほぐされる。宮城県は、女性ひとり旅でも安心して過ごせる場所がたくさんあります。
今回ご紹介したモデルプランを参考に、“わたしのためのひとり旅”を楽しんでみてください。牛たんと温泉と、ちょっと贅沢な時間が、きっとあなたを待っています。
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